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西垣
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弾丸列車が休眠していた約5年間の間のことを各自に聞いて行こうという『それから』シリーズです。で、どうしていました?。
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水下
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ずっと芝居だからね。花組芝居(以下『花組』)で。
5年間といってもたいして変わっていないんだけど。まあ、年をとったぐらいかな。
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西垣
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あれから『演出家』という肩書きが増えたじゃないですか。「演出で世界を征服する」という目標が。
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水下
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そう、がんばろうかなと、海外に向けて(笑い)。
ドラマチックカンパニーの中尾(隆聖)さんがロンドンでやってみたいみたいと言っていてね・・・。
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西垣
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演目は?。
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水下
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とりあえず『仇討』かな、とは思っているんだけど・・・、違うのでもいいかな、と。海外公演だからいろいろ制限が出るかも知れないから、もっと少人数で出来る作品でも・・・、と。
ま、世界征服を目指して第一歩というところかな。
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西垣
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最初の『演出家』としての作品は何になるの?。
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水下
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花組の前にも演出をやったことはあるけど・・・・『どんどこどん』かな、最初の演出と言ってもいいのは。それから続いているし。またやりたいいんだよな、『どんどこどん』。
で、まるっきりの初外部演出がドラマチックカンパニーの『仇討』。一緒に芝居やった人がひとりもいなかったですから。一緒に飲んだりはしてましたけど。
それから花組でハナオフ(花組芝居OFFシアター)を立ち上げて、第1弾の土田(英生)さんの『その鉄塔に男たちはいるという』(以下『鉄塔』)。それなりに好評だったんですよ。
そうそう、これが縁で桐朋学園(桐朋学園芸術短期大学)でワークショップやらせてもらったんですよ。
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西垣
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なぜ、ハナオフを立ち上げることになったんですか?。
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水下
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なんでだろう・・・?。
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西垣
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オイオイって・・・。
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水下
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花組って普通の芝居じゃないじゃないですか。
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西垣
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ネオ歌舞伎ですからね。
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水下
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花組の役者さんで、この作品(『鉄塔』)を観てみたいな。という気持ちになったんですよ。
それに花組は、メイクもするし、芝居も大きいし。小さな小屋でやらなくなりましたからね。
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西垣
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先に本があった?。
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水下
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そう。なんかやろうかな、と思っているときにこの本に出会ったのね。
同じ土田さんの『初恋』もよかったんだけど、『初恋』はいろんなところでやっていたからね。
で、『鉄塔』を読んだら面白かった。人数も少ないし、男達の話だし。俺が出るんじゃなくて花組の役者でこれを観てみたいと思ったんだ。じゃ、俺が観てみたいものを造るのなら、俺が演出したほうがいいと思ったのね。
芝居に関しては、外部から誰かを入れるつもりもなかったし、花組とはちょっと違うし外れている芝居をやろうかな、と。
だったら花組オフオフシアターにしようかな。ということでハナオフを立ち上げたかんじかな。
花組は稽古場があるからね。 オフオフの時はお金がないから下の大きな稽古場は使えないけどね。(笑い)。それがまあ、最近ではウチの演助(大野裕明)がオフオフを使って自分の芝居(『おおのの』)を立ち上げたりして、のしてきてますけどね。
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西垣
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じゃ、演出のきっかけは?。
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水下
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実はね、芝居見始めた時、演出に興味あったんですよ。創ることにね。
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西垣
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へ〜、ずいぶん昔から演出には興味はあったんだ。
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水下
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でも、加納と知り合って、天才というか「今無いものを生み出さないといけないのかな、演出って」て思ったのかな。
でも、自転車キンクリートの鈴木裕美さんがどこかの雑誌で「加納さんみいたに天才じゃないから、普通の芝居を普通につくるの」みたいなことを言っていたんですよ。それ読んで、そうだよな、いい本を奇をてらわずに普通に創ってもいいんだよなって、思ったんですよ。
そのころ・・かな。ドラマチックカンパニーの中尾さんから「演出をやらない?」って花見の席で言われていたんですよ。そんなのもあったんじゃないかな。
後、弾丸(列車)で演出もどきっていうか、外から見て創るっていうことをやらせてもらったからね。
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西垣
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そうですね。
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水下
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演出の勉強という訳じゃないけど、(構成台本をもとにみんなで)じゃこうしてみようか、とか、ちょっとこうしよう。と、やっていたのが役に立ってるかな。
その人の良さを立てるというか、引き出すというか、アイデアが出てきたら、「じゃ、こうしようか」とか、「あれと、あれを混ぜてこうしよう」とかね。「こうやって作るんだ」とか、「こう見えるんだ」とかね、弾丸を続けることで、作り上げていく過程を外からも見れたからね。
案を出して、稽古して、当日現場に入って、やってみて、「こう見えるんだ。じゃ、ああしよう。こうしよう」という外から見る現場が経験できたのが弾丸に関わっての役に立ったし、面白さだったかな。それが今につながっているかな。
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西垣
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弾丸は無駄ではなかったと(笑い)。
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水下
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はい。
それに、(南青山)マンダラに行ったら大きな顔をしているしね(笑い)。
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西垣
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(笑い)。
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水下
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マンダラの若いスタッフなんて、ミュージシャンじゃないのに・・・??? この人どういう人なんだろう?というか戸惑っていたりして、キョトンとしているのが面白いよね(笑い)。
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●おおのの4.特別展
『巨匠溝口健二』3月26日〜28日MAKOTOシアター銀座
作・演出:大野裕明(花組芝居)/出演:溝口健二(花組芝居)
●花組ヌーベル第3弾『ハイ・ライフ』
ザ・スズナリ 5月25日〜30日
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