
第2回
B-Side『恋人がほしいの』
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各務
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A面は妄想を刺激する曲ですよね。
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西垣
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サクランボの話なんだけど、実は…じゃないの!?っていうイメージをわかせますよね。原曲は昭和34年(1959年)発表だから、性をイメージさせる表現は今以上に制限があったと思うんですよね。「うっふん」を歌詞にしたというのは、恐るべき、星野哲郎さんの作詞力ですね。
「うっふん」で当時は放送禁止になったらしい。
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各務
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星野さんて、『函館の女』『三百六十五歩マーチ』『アンコ椿は恋に花』とかで演歌の大御所的なイメージがあるですが、こういった曲も書いてらっしゃたんですね。
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西垣
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星野さん、34歳の時の作品ですね。
お色気歌謡曲というのか、カデゴリーでいうと「セクシィ・ムード歌謡」。そのジャンルの代表曲の一つですね。
当時、レコードを買ってくれる層が夜のお店=キャバレー、スナック、バーとかだからさ、お色気風味がないとね駄目だった思うんだな。

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下品にならずに、というのがキモだったように思えるよね。映画の挿入歌らしいしね。
原曲というか、ザ・スリーキャッツの『黄色いさくらんぼ(昭和34年1959年)』も聞いてもらったんだけど、どうでした?
発表年度の違いが、11年あるからね。
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各務
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ザ・スリーキャッツのほうが完熟度が高いサクランボというか(笑)。
それに、編曲の違いもありますけど、曲のテンポというかスピード感が違いますよね。
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西垣
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そうだよね、編曲違いで、さくらんぼ産地で歌う三人娘と横須賀で歌うガールズっていうかんじがするよね(笑)。
平均年齢でいうと、ザ・スリーキャッツはこの当時、20代前半だと思うんだよね。
まあ、ゴールデン・ハーフは平均で18歳だったけどもね。
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各務
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ゴールデン・ハーフってどんなグループだったんですか?
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西垣
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元祖エロ可愛いグループじゃないかな。で、デビュー前、または、すぐからだと思うんだけど、所属が渡辺プロダクションだったこともあって、ドリフの『8時だよ、全員集合』にもレギュラーで出てたんですよ。
『8時だよ、全員集合』で「黄色いサクランボ」を聴いた記憶がある。
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各務
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へぇ!?
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西垣
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『8時だよ、全員集合』って1969年からの放送だから、初期のレギュラーね。合唱コントとかゲームに出ていたと思う。後年、キャンディーズがそうだったんだけど、アシスタント的な立場かな。
でね、片親が日本人で、相手が他の国籍の方の間に産まれた子供のことを「ハーフ」って言いますよね。その呼び名を定着させたのがこのゴールデン・ハーフなんですって。
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各務
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今じゃ普通に使う言葉ですが、それまではなんて言ってたんですか?
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西垣
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「混血児」。今は放送禁止用語じゃないかな。ゴールデン・ハーフも出ていた映画『野良猫ロック
セックス・ハンター』の宣伝コピーが「混血児VS非行グループの縄張り争い」。今ではぜったい使えない。
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各務
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『ウッフン』という、今は古典的なセクシー言葉ですけど、この曲からなんですかね?
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西垣
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お茶の間にひろがったのはゴールデン・ハーフの力じゃないかな。本当にこの曲はヒットしたからね。
で、
各務さんの、サクランボ経験は多感な十代。写真を見る限り、モテモテじゃない!?
いろんなサクランボ、食べ放題だったんじゃないの?
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各務
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いやいや、十代はバイクにはまってましたからね。
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さて今回は、ゴールデン・ハーフが唄った『あなたならどうする』をご紹介しました。
語る流行歌は次回もセイムチャンネルで。皆さんごきげんよう。
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●CD紹介
『ゴールデン・ハーフ2』
EMIミュージック・ジャパン/
TOCT-26627
2500円 全12曲。
2ndアルバム。紙ジャケCDで復刻した1stが入手困難になっているので、こちらを紹介します。
●アマゾンでは一部試聴が出来ます。
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●おまけ
シェイプUPガールズ篇 / CCガールズ ゴールデン・ハーフのまね
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